【単身用】2,500万円でサイドFIREを考える|税金・健康保険・国民年金を最低額に抑える最強プラン!

FIRE・節約・生活保護
この記事は約12分で読めます。
スポンサーリンク
【この記事が参考になる人】
  • 2,500万円を貯めてサイドFIREしたい独身の人(年齢は問わない)
  • FIRE後、年間200万円程度で生活ができる人(税金や保険料、年金は除いて)



皆さんこんにちは、季ラリです。

今回のテーマはFIREについてです。

皆さんはFIREという言葉を聞いたことがありますか?

FIREとは?


FIREの定義は次のとおりです。

FIRE=Financial Independence, Retire Early 

Financial・・・『財政上の』
Independence・・・『独立』
Retire・・・『退職』
Early・・・『早期に』

つまり・・・・
経済的に自立しながら早期退職すること
【経済的自立 + 早期リタイア】

簡単にいうと、早くお金を貯めて仕事を辞めよう!ということです。
『毎日会社に行くのが辛い』『自分の自由な時間を手に入れたい』
という方は、少しでも早く経済的自立を達成して自分の好きなことに時間を使えるようになると、凄く充実した幸せな生活を過ごすことができるようになるでしょう。

なお昨今世間一般に想定されているFIREは、昔の日本の富裕層が実施していたような、がっつりお金を貯めてそのお金を切り崩して生活するという早期リタイアではありません。

可能な限り固定費を減らし、あるいは副業などによって収入を増やし、そこで捻出した余剰金を投資に回して運用しながら資産を増やしていきます。
そして、資産が目標金額に達したらリタイアし、その後は資産運用から得た不労所得で生活していくというものになります。
よって完全なFIREを達成するためには、『不労所得>年間生活費』となっている状態が必要であると言えます。

スポンサーリンク

サイドFIREとは?

サイドFIREとは、資産をある程度積み上げ、早期退職はするものの、退職後は「資産収入+事業収入」の組み合わせにより生活していくFIREです。

自分らしく働きながら経済的自立を目指すもので、
『社会との繋がりも大切だし退職後も働くことはやめたくないけど、今のように週5日みっちり働くのは辛い』
という方に凄くおすすめの方法です。

また、サイドFIREであれば完全なFIREと比較して用意すべき金額が半分程度で済んでしまうことも珍しくないので、
『とにかく早く今の現状を脱却したい』
という方にもおすすめです。

なお、本来のFIREは『経済的自立』を達成していることが条件なので、最低限生活費を資産収入のみで賄うことができることが必要になります。

しかし、最近は完全な経済的自立でなくとも、『好きな仕事を好きな時間に少しだけやるだけで生活できる』あるいはブログ・YouTube・コンテンツ販売などのストック型ビジネス・人材の雇用・AIを使った自動化などを活用して実質半不労状態で収入を得て生活ができる』という時点で、サイドFIREを達成したものとして会社の退職に踏み切っている人は多いです。

本記事においてはこの実態を考慮し、『好きな時に好きな仕事を少しやれば生活できる状態』あるいは『不労収入+半不労収入で生活できる状態』を広義の意味でのサイドFIREとして定義して、話を進めていく点ご留意ください。

FIREのタイプ別4類型

次にFIREのタイプ別4類型について紹介しておきます。
前ブロックで記載した『サイドFIRE』も、この4類型の1つです。
それぞれの型をイメージしながら確認をしていきましょう。

FIREのタイプ別4類型

①Fat FIRE(ファット・ファイア


Fat・・・太った,肥満の
資産収入(不労所得)のみで豊かに生活するFIRE
・一般的には資産2億円~5億円程度必要
・大地主や資産家、経営層、事業家などでなければ達成は難しい

②Lean FIRE(リーン・ファイア)


Lean・・・余裕がない,無駄がない
資産収入のみで倹約しながら何とか生活するFIRE
・一般的には資産5,000万円~7,500万円程度必要
・生活は質素で年200万円~300万円程度で生活
・一般のサラリーマンでも達成は可能

Side FIRE(サイド・ファイア)

Side・・・傍ら,側面(片手間で事業を営むさま)
「資産収入+事業収入」
で生活するFIRE
・一般的には資産2,000万円~3,000万円程度必要
・事業次第だが年200万円~400万円程度で生活
・フリーランスで事業収入を得る
・一般のサラリーマンでも早期に達成は可能

④Barista FIRE(バリスタ・ファイア)


Barista・・・カウンターでコーヒーなどを淹れる人(雇われの労働者)
「資産収入+給与収入」で生活するFIRE
・一般的には資産2,000万円~3,000万円程度で達成可能
・労働次第だが年200万円~400万円程度で生活
・アルバイトなどで給与収入を得る
・一般のサラリーマンでも早期に達成可能

スポンサーリンク

貯めるべき資金を決定する要素


『FIREを達成するためにいくらお金を貯めなければならないか』は次の3点で決まります。

FIRE達成金額の決定要素
  • あなたが毎月いくらあれば生活できるか?
  • どれくらいの利回りで運用ができるか?
  • (サイドFIREの場合)FIRE後毎月いくらの事業収入または労働収入を得ることができるか?

毎月の最低限生活費は各々異なると思いますが、地方で生活する場合でも家賃や各種保険料・税金などを含め、最低月12~15万円程度(生活費だけで月7~10万円程度)は必要だと考えられます。

投資の運用利回りは、S&P500や全米株式インデックス、全世界株式インデックスなどの低コストの優良投資信託であれば年率約5%~7%程度となります。
実際に貯める資金を見積もる時は世界事情などを考慮し、厳しめに5%程度で見積もると良いでしょう。
なお、2012年~2021年の10年間を切り取ると年率約14.7%と好調な運用利率となっていました。

FIRE後の収入は、各々が『今後取り組む事業・副業収入(事業所得)』『FIRE後実施するアルバイト収入(給与所得)』から見積もります。
FIRE後に得る労働収入額を見積もる際に注意したい点が、各種税金や社会保険の支払いについてです。
特に皆さんに必ず関係する要素が、『所得税・住民税・国民健康保険・国民年金』の4つです。
次のブロックで減免基準等について詳細を記載します。

スポンサーリンク

税・健康保険・年金の非課税及び減免基準

以下で紹介する非課税及び減免の判定に使う合計所得金額は、その年の前年1月1日から12月31日に得た所得で計算します。
ここにいう『所得』は、税・健康保険・年金すべて共通で、次の算式で算定します。

給与所得給与収入-給与所得控除額(最低55万円)
事業所得事業収入-必要経費-青色申告特別控除(青色申告で最高65万円)

事業所得で出てくる『青色申告』とは、『厳格な帳簿保存や損益計算書・貸借対照表などの提出を条件に、税制上の優遇を受けられる制度』
です。詳しくはまた別の記事にて解説しますが、しっかりと帳簿を付けて経理を行うことで、65万円の控除を受けられたり、赤字が出た時に他の所得と赤字分を相殺できたりします。

所得税

所得税が非課税となるラインは、合計所得金額48万円以下です。

所得税が非課税となる収入金額を逆算すると以下のとおりとなります。

給与収入:48万円(所得ボーダー)+55万円(給与所得控除額)=103万円
事業収入:48万円(所得ボーダー)+65万円(青色申告特別控除)+必要経費=113万円+必要経費分

住民税

住民税の所得割・均等割ともに非課税となるラインは、合計所得金額35万円以下です。(東京都23区の場合)
※障害者、未成年、寡婦またはひとり親で、合計所得金額が135万円以下の場合も非課税になります。

住民税非課税世帯という条件は、各種福祉サービス等(低所得者各種給付金、保育料や大学授業料の減額など)においてよく利用されます。
住民税非課税世帯になることはFIRE後の生活で恩恵を受けられる場面が増えると考えられるので特に意識して確認してください。

住民税が非課税となる収入金額を逆算すると以下のとおりとなります。

給与収入:35万円(所得ボーダー)+55万円(給与所得控除額)=90万円
事業収入:35万円(所得ボーダー)+65万円(青色申告特別控除)+必要経費=100万円+必要経費分

国民健康保険

国民健康保険の保険料の減免基準は『7割減免』『5割減免』『2割減免』の3種類あります。
我々が狙っていくのは当然一番大きい『7割減免』になりますので、その判定基準額を用いて計算していきます。
なお、『7割減免』になると国民健康保険の保険料年間約2万円になります。
安すぎて仰天するレベルです♪

7割減免の判定基準額(東京都23区の場合)>

世帯で合算した合計所得金額が次に掲げる金額以下であること
43万円+10万円 ×(給与所得者等 (注)の人数 ー 1)
(注)給与所得者等とは、被保険者のうち、給与所得者と公的年金等の支給を受ける者をいう。


よって独身の場合、次のラインが7割減免のボーダーラインとなります。

給与所得者合計所得金額43万円以下
事業所得者合計所得金額33万円以下

また、国民健康保険の保険料が7割減免となる収入金額を逆算すると以下のとおりとなります。

給与収入:43万円(所得ボーダー)+55万円(給与所得控除額)=98万円
事業収入:33万円(所得ボーダー)+65万円(青色申告特別控除)+必要経費=98万円+必要経費分

国民年金

国民年金保険料の減免及び納付猶予基準は『全額免除』『4分の3免除』『半額免除』『4分の1免除』『納付猶予』の5種類あります。

我々が狙っていくのは当然一番大きい『全額免除』になりますので、その判定基準額を用いて計算していきます。

全額免除の判定基準額>
合計所得金額が次に掲げる金額以下であること
(扶養親族等の数+1)×35万円+32万円

独身の場合、合計所得金額67万円以下が全額免除のボーダーラインとなります。

また、国民年金保険料が全額免除となる収入金額を逆算すると以下のとおりとなります。

給与収入:67万円(所得ボーダー)+55万円(給与所得控除額)=122万円
事業収入:67万円(所得ボーダー)+65万円(青色申告特別控除)+必要経費=132万円+必要経費分

4種類全て非課税・減免になる収入は?

上の4つのデータを総合的に判定すると、4種類全てが非課税・減免になる収入額は以下のとおりとなります。

給与収入90万円(一番ボーダーが低い住民税を採用)
事業収入98万円+必要経費分(一番ボーダーが低い国民健康保険を採用)

年間収入額を上記金額以下に抑えると、
1年間の支出は

所得税0円 住民税0円 国民健康保険2万円 国民年金0円

で合計年間2万円になります。

給与収入と事業収入を両方得る場合には、
(給与収入55万円)(事業収入98万円+必要経費分)
のバランスで収入を得ると、
所得税0円 住民税0円 国民健康保険2万円 国民年金0円年間2万円の支出
で抑えることができます。

スポンサーリンク

貯めるべき金額の算定には資産運用の『4%ルール』を使おう

FIREを達成するために貯めるべき金額を考える際の目安の一つに4%ルールという考え方があります。

これは、『年間の生活費の25年分のお金を貯めて、その資産を年4%で運用していく』というもので、FIRE達成後の生活をこの4%の収入で賄うことで、資産を減らすことなく生活できると言われています。

1つ例を挙げてみましょう。
生活費が年間200万円の方が労働なしの完全FIREを達成するためには、

200万円×25年分=5,000万円 を貯めることが必要で、

5,000万円×4%=200万円 を毎年取り崩す

ということになります。

スポンサーリンク

2,500万でサイドFIRE!最強コスパのFIREシュミレーション

では、ここまでの内容を踏まえ、税・健康保険・国民年金を最安値に抑えながら、住民税非課税世帯の恩恵を受けて生活できるプランをシュミレーションしてみました。
結果をご覧ください。

【サイドFIRE(バリスタFIRE)までの最短ルート】
達成年数:10年間
貯めるべき金額:2,500万円
月々投資すべき金額:約16万5,000円
運用利率:年率4%(新積立NISAを活用し、インデックス投資S&P500で運用)

【FIRE達成後のライフプラン】
プラン① 資産所得+事業所得(おすすめ!)
前提:青色申告の承認を受けており、家で事業を営んでいることを前提として家賃(年間60万円)の50%たる30万円を事業所得の必要経費に算入するものとする。

<収入の部>
資産取崩し :年間100万円(4%ルールを適用 2,500万円×4%)
事業収入  :年間128万円(税・保険・年金を最低額にする収入98万円+家賃必要経費分30万円)
 例➡せどり,ブログのアフィリエイト,webデザイン,プログラミング
∴合計収入額:228万円

<支出の部>
家賃    :年間60万円(月5万円)
水道光熱費 :年間18万円(月1.5万円)
携帯代   :年間5万円(月0.4万円)
国民健康保険:年間2万円程度
国民年金  :0円
所得税   :0円
住民税   :0円
食費その他生活費として、年間143万円(月約12万円)
∴合計支出額:228万円

プラン② 資産所得+給与所得

<収入の部>
資産取崩し :年間100万円(4%ルールを適用 2,500万円×4%)
給与収入  :年間90万円(税・保険・年金を最低額にする収入)
 例➡レンタルビデオ店で週3日6時間のアルバイト
合計収入額:190万円

<支出の部>
家賃    :年間60万円(月5万円)
水道光熱費 :年間18万円(月1.5万円)
携帯代   :年間5万円(月0.4万円)
国民健康保険:年間2万円程度
国民年金  :0円
所得税   :0円
住民税   :0円
食費その他生活費として、年間105万円(月約9万円)
合計支出額:190万円

プラン③ 資産所得+事業所得+給与所得
前提:青色申告の承認を受けており、事業所得については家で仕事をして得ていることを前提として、家賃(年間60万円)の50%たる30万円必要経費に算入するものとする。

<収入の部>
資産取崩し :年間100万円(4%ルールを適用 2,500万円×4%)
事業収入  :年間128万円(税・保険・年金を最低額にする収入98万円+家賃必要経費分30万円)
給与収入  :年間55万円(給与所得控除で0にできる収入限度額)
 例➡ドラッグストアで週2日6時間のアルバイト
∴合計収入額:283万円

<支出の部>
家賃    :年間60万円(月5万円)
水道光熱費 :年間18万円(月1.5万円)
携帯代   :年間5万円(月0.4万円)
国民健康保険:年間2万円程度
国民年金  :0円
所得税   :0円
住民税   :0円
食費その他生活費として、年間208万円(月約17万円)
∴合計支出額:283万円

ご覧いただいてお気づきになった方もいらっしゃったかもしれませんが、住民税非課税世帯を狙ってFIREされたい方は、給与収入より事業収入を狙われた方が沢山の余剰資金を稼ぐことができます。

また、さらに余裕を持って生活されたい方は、プラン③の方法で、事業収入でがっつり稼ぎ、給与収入は所得が0となる55万円だけ稼ぐという方法が最強だと思います。

事業収入と一言で言っても多岐にわたりますが、プログラミング、WEBデザイン、ブログ、Youtube、物販、コンテンツ販売など、在宅でできる副業に今から取り組んでおくと、FIRE後の生活を大きく助けてくれる存在になるかもしれません。
考えるより即行動!皆さんも是非事業所得を得るための1歩を踏み出してみてください。

スポンサーリンク

おわりに

いかがだったでしょうか?
『会社を辞められるくらいにお金が溜まるのは20年後・30年後かな』
なんて思っていらっしゃった読者の皆さんも、
今回の記事を見て少しはFIREを身近なものに感じていただけたと思います。

『FIREなんて夢のまた夢』と考えるのか『FIREは意外と手の届くところにあるから頑張ろう』と考えるかでこれからの人生の質が大きく変わります。

一緒に自由への階段を1歩1歩登っていきましょう。



スポンサーリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました